フランス語38

L’appel de l’angeは今287ページまで進んでいます。主に通勤のバスや電車の中で毎日オーディオブック(フランス人が小説をそのまま朗読しているもの)をウォークマンで聴いています。最近は一発で聴き取れることも増えてきました。聴き取れない時は何度でも聴いています。しかし流石に10回聴いても分からない時は本を見て確認します。

ところで麻布では高校1年生と2年生を対象にして「教養総合」という授業があります。土曜日の3、4時間目を使った自由選択の少人数授業で、生徒は様々な授業の中から各学期一つずつ、一年で3種類の授業を受講することができます。私はここ数年「英語の読書・ペーパーバックを読む」という講座を担当しています。
http://www.azabu-jh.ed.jp/kyouiku/kyoyosogo/kyoyosogo2012/kyoyosogo2012.htm
これが教養総合の授業一覧ですが、「語学」の欄の一番下に私の授業があり、クリックすると授業の様子を見ることができます。

私は「多読こそ語学上達の王道」と信じているので、この授業で生徒にそのノウハウを伝えています。最初の授業では新宿の紀伊国屋書店に行き、各自一冊読みたい本を買ってもらいます。ハリッポッターが好きな生徒はその原書を、東野圭吾が好きな生徒はその英訳を、という具合に自分が「この本を読みたい!」と思う本を選んでもらいます。お仕着せのテキストではなかなか長続きしませんが、自分が大好きな本ならば英語で苦労しても読み進める確率が高まります。あとは毎週メールで読書レポートを提出してもらい、土曜の授業ではその内容を発表してもらったり、意味が理解できなかった部分をみんなで考えたりしています。

来年度(今年の4月から)はフランス語の授業も担当することになりました。一学期が「フランス語初級」、二学期が「フランス語中級」、そして三学期が「英仏語の読書・ペーパーバックを読む」です。三学期の内容は基本的に今までと同様ですが、「英語の本の代わりにフランス語の本でも良いですよ」というものです。しかし昨今フランス語の人気は凋落気味で、大学でも第二外国語としてのフランス語の授業が廃止されるところが出ています。どれだけの生徒が選択してくれるのか少し不安だったのですが、予備調査の結果一学期の「フランス語初級」を第一希望にした生徒が二十数名に! これは嬉しいですね。熱意のある生徒がもし一年を通じて選択すればかなりの力がつくでしょう。今から楽しみです。


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КАНАЯ

大学で第二外国語の制度自体がなくなった事例は理系学部を中心として近年ありますし、東大の理科では2007年入学生から必修は1年だけになりました。第二外国語としての仏語が廃止された事例は寡聞にして存じませんでした。
私見では、制度上の必修として学ぶことを強制させても、学生の殆どは、単位取得、もしくは東大ならば専門課程進学競争のための高得点獲得(いわゆる「進学振り分け」)の勉強に終始してしまうといった実態があるように思われます。
独仏西中韓(朝)露などならば、学習の材料は出版物、音声教材などそれなりに充実していますし、首都圏ならば母語話者もそれなりに住んでいますので、意欲があれば、安価に学べるのではないかと思っています。ただ、学習の方法が正しければ。

大学受験,TOEICでを目的に英語の勉強を始めた瞬間、換言すれば支援のための勉強を始めた瞬間、外国語学習は味気なく、時に偏った学習に陥理がちになります。

外国語学習はいかにあるべきか、自己の獲得したい外国語能力とそのために必要な学習方法、学習内容を常に明確にすること、これが重要であると思うようになりました。
外国語を学ぶとはいかなることか、言葉とは何か、授業でこのことに言及された先生は数えるくらいしかいませんでした。

出発点として、このようなことを考える契機を持つことは学習者にとっては、単語ひとつ学ぶのとか、文法の規則を学ぶことに増して重要だと思うのですが。


by КАНАЯ (2013-03-24 14:30) 

murakami_takeshi

КАНАЯさんこんにちは

なるほどそうですねぇ。ちなみに私の場合はいつも生徒の動機付けに苦労しています。授業があるから英語を学ぶ、あるいは大学受験で必要だから英語を学ぶ、という生徒が多く、なかなか主体的に英語を身につけようという生徒はいません。

昨年7月にシンガポールに引率した生徒達の変化を見て、やはり短期であっても海外に行くのが一番英語学習の動機付けになるのかな、と思いました。

http://www.azabu-jh.ed.jp/kokusaikouryu/apyl2012/apyl2012.htm

ここに参加した生徒達の写真と文章がありますが、これを読むと僅か9日間の海外体験で生徒達が大きく変化した様子が分かります。このような機会をなるべく多くの生徒に持ってもらうのが理想的なのでしょう。

by murakami_takeshi (2013-03-29 14:44) 

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