ほこ×たて

先日の「ほこ×たて」はとても面白かったですね。私も解説役として出演できて良い記念になりました。

私の出番は映像としては10秒ほどで、あとは音声による解説だったのですが、それでも結構時間がかかりました。まずは私の職場で最初の打ち合わせ。オセロの形勢判断や先手後手の有利不利などについて話します。次は私の自宅でプログラム対決の映像(その日陣屋で収録されたもの)を見ながら解説内容の検討。次は五反田ユーポートの和室で撮影(福永アナウンサーと並んで挨拶するシーン)と予備的な音声解説の収録。最後にお台場のスタジオで最終的な音声解説の収録です。

一番苦労したのは最後の収録です。対決映像や予備解説をもとに最終的なシナリオができていたのですが、それを一字一句読むのではなく、適当にアドリブも入れつつ臨場感のある解説をしなければなりません。私が普段使っている言葉で解説すれば簡単なのですが、一般視聴者にも分かり易いように言葉も選ぶ必要があります。具体的には、「隅」は「角」に、「好手」は「良い手」に、「右辺」は「一番右側の列」にして下さいとディレクターに指示されるのですが、普段言い慣れていない言葉でスラスラ言うのは難しく何度もNGになります。

夜も遅く疲れている私は段々頭が麻痺してくるのですが、「もっと元気よく喋って下さい」「ここはハヤブサが良い手を打った場面ですから、もっと興奮している口調でお願いします」等、色々な指示が飛びます。初めて見た時には「おお!」と感動したハヤブサの寄せの好手(g1)も、何度も見ているうちに感動が薄れてきます。それでもまるで初めて見たかのように言わなければなりません。

解説はひとかたまりごとに収録するのですが、映像とのからみで長さも決まっており、短過ぎたり長過ぎたりしてもやり直しです。簡単そうな短い解説でもなかなかOKが出ず、やっと「今の頂きます」と言われるとホッとします。そうかと思うと自分では「今のはいまいちだったかな」と思った解説が一発でOKになって逆に不安になることもあります。日々このような作業を繰り返しているであろう俳優やタレントの苦労を少しだけですが知ることができました。

職場の同僚で「のだめカンタービレ」等のテレビドラマに出ているE先生にこの苦労話をしたところ、「こう言えば良かった、と思っても収録し直してくれないことも多いので、そこまで時間をかけてもらって良かったと思いますよ」とのこと。今回制作を担当したディレクターは「最近オセロにハマっていて、会社で時間が空いた時にはいつも仕事仲間とオセロをしているんですよ」という方で、「番組を見た人が、オセロって面白いな、オセロを打ってみよう、と思ってくれるような内容にしたい」という思いで作っていたそうです。1オセロファンとして、本当に有難いことだなぁと思いました。

今回の体験を通じて一番感じたのは、このディレクターを始めとする番組制作スタッフの仕事にかける情熱ですね。オセロ対決に関して言えばたった15分程の番組なのですが、その作成につぎ込まれているエネルギーと時間は大変なものです。細部に至るまで徹底的にこだわり「より良いもの、より面白いもの」を目指すプロ意識をひしひしと感じました。

オセロ界の人も含めて「自分のソフトの方がハヤブサよりも強いぞ」と思った人は多いと思いますが、そのような人達が挑戦者として名乗りを上げて、オセロ対決の続編が出来るとよいですね。



最強プログラム対決
●ハヤブサ Hayabusa 35
○織田信長 Oda Nobunaga 29



エキシビションマッチ
●織田信長 Oda Nobunaga 33
○ハヤブサ Hayabusa 31


nice!(0)  コメント(9) 

nice! 0

コメント 9

田中

ほこたてからこのブログを拝見しました。ハヤブサvs信長の解説にはそんなドラマがあったのですね。オセロの奥深さを知りやりたくなりました(≧∇≦)
by 田中 (2013-02-20 22:28) 

ノブ

まあハヤブサより強いプログラムあるんですけどね
by ノブ (2013-02-21 01:31) 

murakami_takeshi

田中さん

>オセロの奥深さを知りやりたくなりました

これは嬉しいです。オセロはルールは簡単なのですが、人生が何回あっても到底極めることのできない内容の奥深さを持っています。ぜひまわりの方とオセロを楽しんで下さい!

ノブさん

ですねぇ。まあでも、携帯端末用のプログラムとしては最強の部類に入るのではないでしょうか。今後多くの挑戦者が名乗りを上げて、ハヤブサとの戦いを繰り広げてくれるかもしれません。楽しみです。


by murakami_takeshi (2013-02-21 18:11) 

宮崎純

ご無沙汰しております
実は2月から中国に転勤になり、ほこたては中国で拝見しました。
村上さんのお元気なお姿を拝見し、昔、とんねるずの生ダラで
共演させて頂いたことを懐かしく思い出しました。
これからもますますのご活躍をお祈り申し上げます。
by 宮崎純 (2013-02-24 18:11) 

murakami_takeshi

宮崎さん
お久しぶりです! 生ダラは懐かしいですねぇ。もしかしてもう20年近くも前のことでしょうか。今でも良い記念です。
中国勤務とのこと。お身体に気をつけて、中国語の勉強も頑張って下さい!

by murakami_takeshi (2013-02-26 17:58) 

シルア

Wzebraとhayabusaはどっちが強いと思いますか?
by シルア (2013-03-27 21:37) 

murakami_takeshi

シルアさん

対戦させてみないと絶対的なことは言えませんが、多分Wzebraの方が強いでしょう。私はパソコンやプログラムの事は疎いのですが、以下の動画を見てそう思いました。

http://www.nicovideo.jp/watch/sm20141817#!sm20141817

ここでは信長とブービーリバーシ(レベル7)が戦っています。結果は45対19でブービーリバーシの勝ち。ハヤブサと信長はほぼ互角、ブービーリバーシよりもWzebraの方がかなり強い、ということを考えると、ハヤブサよりもWzebraの方が強いだろうと推論できます。

しかし、やはり実際に対戦させてみないことには確実なことは言えません。オセロ対決の第2弾に期待しましょう!


by murakami_takeshi (2013-03-29 13:44) 

シルア

hayabusaと信長を入手したので戦わせました
Wzebra6手読みまではhayabusaが勝ちました
しかしそれ以降はzebraが勝ちました
特に16手読み以降はzebraが圧勝です
※Wzebraにはextra large book適用してあります
by シルア (2013-04-08 00:48) 

murakami_takeshi

シルアさん

おお、やはりそうでしたか…。

by murakami_takeshi (2013-04-09 10:13) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

東京名人戦フランス語38 ブログトップ

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。