パリオープン第5局

5回戦はフランスのArthur Juigner選手。まだ9歳の将来有望な少年です。3人兄弟の長男で、家族でオセロを打つのは彼だけだそうです。お母さんのDorisさんが実にチャーミングな人でした。長男に好きなゲームをさせるために3人の子供を連れてきて、大会中は下の二人の相手をしなければならないので結構面倒なはずですが、そうなふうには少しも見えず、長男が大きな大会で有名な選手たちとプレーできるのがとれも嬉しい、という感じでした。私が「将来よかったらぜひ日本にオセロ修行に来させて下さい。日本滞在中は私が面倒を見ますから」と言うと非常に喜んでくれました。

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Arthur君。昔の末國九段を彷彿とさせるフランスの天才少年。



●Takeshi Murakami
○Arthur Juigner

序盤はPlayOKで彼と何度も打ったことがある進行でポンポン進みます。私は27あたりから長考しました。32ではf1→黒e1→白d1!で強引に黒b5を消す展開も有力です。36はa5を予想していたので少し意外でした。しかし打たれてみるとこれもなかなか厳しい手です。40では白a2→黒a5→白b2が嫌でした。これだと偶数理論にハマりそうです。実際ゼブラによればこの展開が最善で白+2形勢だそうです。本譜40はe6の黒石を消して白b2→黒a1→白d1の時に黒がa2に打てない、という展開を狙った手。41はそれを防いだ手です。実質的な敗着は44。ここは白a5と打ち、黒a7なら白g7、黒b2なら白d8でまだまだこれからの形勢でした(黒+2)。45が好手で白は粘れない形になってしまいました。とはいっても黒53と打った時にもしもc2が白石だったら白g2!で白勝ちです。オセロの終盤はたとえ大差に見えても実は紙一重。たっぷりと時間を使って慎重に寄せました。

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