品川シーサイドオープン (棋譜)

昨日は品川シーサイドオープンに参加しました。


●Takeshi Murakami – Yugo Toki○

1回戦は時優瑚二段。この試合は35で一番悩みました。a5、d1、e2の三手の優劣がなかなか判断できず長考したのですが、その三手の展開を色々と考えているうちに「白b8に打たれるのがなかなか厳しい」と思い至り、最終的には白b8を消すf1に着手。これはなかなかの好手だったと思います。36はg2の方が嫌でした。36→37の交換でe6の種石も抜け、優勢を感じました。44ではd1を想定し、それなら黒g1!→白h1→黒d2で勝ちだと読んでいました。45でホワイトラインを通し、白がそれを切るためにg1に打てば黒h1→h2の連打があります。黒勝勢ですが53は石損。ここで黒はどう寄せるべきでしょうか?

正解は黒g1!→白h1→黒b7→白a8→黒a7→白h8→黒h2→両者パス。これなら32石勝ちでした。



●Takeshi Murakami – Hisatoshi Narumi○

2回戦は鳴海久俊初段。31あたりから両者ともに未知の局面に入ります。33では色々と手があって迷ったのですが、本譜d1と打ちもしも白e1なら黒c1。これで右上が白の打てない3個空きになって良しと思いました。しかし35は36を見落とした悪手。好手36でe5に白石が載ったのが大きく、形勢を損じたと思いました。40はb3の方が嫌でした。48が敗着。ここはa2と打たれるのを恐れていました。以下黒a4→白a6→黒a1→白b2→黒a7→白d8…のような展開で白が勝てます。49でホワイトラインを通したのが後で効いてきます。読者の皆さんは51でどこに打ちますか?

本譜b8が唯一の勝ち筋です。これで白g8ならg7が黒の余裕手になり、白g7ならばg8が黒の余裕手になります。52はやや疑問で、g7とした方が黒の応手が難しく、逆転の可能性がありました。



●Kazuma Tsukamoto – Takeshi Murakami○

3回戦は塚本和磨三段。11はb1と上辺を取るのが良さそうです。16は好手。以下徐々に白が優勢を拡大し、終盤は黒にチャンスがなかったようです。



●Hiroyuki Iwata – Takeshi Murakami○

4回戦は岩田浩幸五段。22で大長考しました。b3とa3を読んで、結局a3に。24と取るのは辛い限りですが、b3だと黒a2と取られてほとんど白詰んでいます。33~35は絶好手順。いつかは打たれると思っていたのですが、このタイミングは予想していませんでした。白苦しいながらも偶数理論でなんとか粘ろうと頑張ったのですが、岩田五段の着手は非常に的確で隙がありません。48ではh6が正解ですが、それでも細かく黒勝ちです。この試合は完敗でした。



●Yuta Suzuki – Takeshi Murakami○

5回戦は鈴木裕太四段。17が初めて見る手で、以下私は長考の連続です。左辺h4に当てるタイミングが難しく悩みました。25でc6なら白b2に打つつもりでした。30以下はずっと白優勢を感じていました。鈴木四段は47で大長考。私も相手の手を考えます。黒h6なら白h5で良し。黒h3なら白d1!と打ち、黒g1なら白h4、黒右辺打ちなら白g7ができて白勝ちと読んでいました。10分近く考えた黒はh4! この手は全く予想していませんでした。51に打たれて初めて相手の狙いに気付いてギョッとしたのですが、右辺を53と打たれても白h7から打って勝ちと数えてホッとしました。



●Takeshi Murakami – Yutaka Hagikura○

6回戦は萩倉穣六段。27の第一感はg6ですが、白h4→黒h2→白d2で厳しいと思い却下。28でg6と打たれると自信がなかったので、本譜28は有難く感じました。と言っても黒はかろうじて粘っているような感じです。32~34は実にうまい手順で対応に苦心しました。35はe8に打ちたくなりますが、白b7と打たれると偶数理論で厳しいと思いました。本譜35~39ならば、偶数に入れるために白は40と打つことになり、黒にg8の手ができます。この点で35a6は35e8よりも勝ると読みました(しかしゼブラによるとどちらも黒+2形勢)。44ではg7が嫌でした。実際これが最善で引き分けの形勢。しかし白が44と打ったので、45から黒h2を狙って勝てそうだと感じました。50は局面を単純にした疑問手。ここはa7→黒a3→白a4とするべきで、これならまだ黒の着手が難しく逆転の可能性がありました。51以降は簡明な黒の勝ち局面になりました。

5勝1敗が3人いたのですが、私はポイントが低く3位となりました。

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長谷川 彰

萩倉氏のお名前は、「Yutaka」と読むらしいです。
http://d.hatena.ne.jp/othello1973/
これの2番目の動画の中では、「Yutaka」となっております。
by 長谷川 彰 (2010-09-07 20:44) 

murakami_takeshi

長谷川さん、どうもありがとうございました。萩倉さん大変失礼しました。早速訂正しておきました。
by murakami_takeshi (2010-09-08 21:28) 

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