品川ニューイヤーズカップ

明日は品川ニューイヤーズカップですね。強豪相手に7試合も打てるのはオセロ選手冥利に尽きるというもので、毎年楽しみにしています。

昔新宿のコスモがあった頃は1月3日に新宿王座戦が開催されていました。その後コスモはなくなってしまったのですが、中島八段の尽力で今でも新春のこの大会が続いています。全く有難いことです。

昔の王座戦から懐かしい棋譜を一つ御紹介します。


1995年1月3日 新宿王座戦 第4試合
●村上 健 Murakami Takeshi
○金田 繁 Kaneda Shigeru

これはなかなかの好局だと思います。見どころは沢山あるのですが、一例は黒33までの局面。ぜひ盤面を進めて白の34手目を考えてみて下さい。

一見白h3と打ってb3とh4を見合い(どちらかは白が打てる)にするのが上手い手に見えますが、34h3には黒f8!が絶妙手(ぜひPutをクリックして手を進めてみて下さい)。以下白h8→黒b3となると、白が右辺方面をどう打ってもd8に打てるようにならず、d8の1個空きを除くと右方面が4個空きであるために、白は結局左下方面に打たされて負けてしまうのです。

私はこの必殺手を読んでいました。金田七段もこの手を読み、34h4(最善手)とかわしたのです。以下終盤も二転三転し敗着は白48。ここは白d1!ならば白2石勝ちでした。49が唯一の勝ち手で、以下は双方最善です。

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詰めオセロ・解答(⑤番)

詰めオセロ8.png
白番。最善手順は?

でってぃうさん、正解です! この局面のポイントは左上の3個空き。ここに白b2と打った時に黒にa1→a2の連打、あるいはa2→a1の連打を与えると勝てません。初手b2は黒a2→a1の連打。初手a6やa8は黒g7!が好手で、以下白がどう打っても黒g1→白b2の時にホワイトライン(a1~h8の斜めライン)が白一色となり、黒a1→a2の連打です。この連打を防ぐ唯一の手順は初手白h8→黒g7→白a6! ここまでは比較的読みやすかったと思います。

以下黒g1→白b2→黒a1も必然で、次の局面になります。

2.png

ここでは「双方の打てる1個空きには先着せよ」の格言通りa2が最善のように見えますが、でってぃうさんの指摘した通り白a7!という妙手があります。これでa2とa8を見合い(どちらかは白が打てる)にして白勝ちです。このパターンは実戦でもたまに出てくるので覚えておいて損はありません。

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詰めオセロ・解答(④番)

詰めオセロ7.png
黒番。最善手は?

NO NAMEさん、正解です! 黒はh2かh3に打ってg2を黒くしてa8を狙うしかないのですが、恐らく多くの有段者がh2を選ぶのではないでしょうか? というのは、黒h2→白h3となった時と、黒h3→白c1→黒a8→白h2となった時を比べると、後者の方が右上方面の石を沢山取られてしまうからです。有段者の感覚からいうとh2が筋の良い手、h3は筋の悪い手です。

しかし筋に頼って読みを怠るのは、時としてまずい結果をもたらします。私も深く考えずにパッとh2を選んでしまったのですが、次に白c1とごく普通の手を打たれて蒼くなりました。

1.png

なんと、黒a8→白h3で黒がa3に打てなくなるではありませんか!! 以下黒g7→白h8→黒b1→白a1→黒b2→白a3で白の4石勝ちになります。

初手h3ならば、白がどう応じても黒a8→a3→a1と左辺を取っていく手順があるために黒が勝てるのでした。

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