訂正

前回の投稿で「最善手順で進めると今回のベルク戦と同じ筋が現れます」と書いたのですが、実は最善手順には現れませんでした。しかし最善手順を読むためにこの筋を読む必要があります。もう少し具体的に言うと、数手先に白のうまい手があって黒がどうにもならないように見えるのですが、そこで今回の筋を使うと黒が勝てます。つまり白の「一見うまそうに見える手」が実は疑問手ということです。


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ベルク戦・解答、タステvsブライトウェル戦

長谷川さん、山川さん、NO NAMEさん、谷田さん、コメントありがとうございます!! すぐに分かった方も多いようで驚きました。試合中私もベルクも全く正解が見えていませんでした。

マシアス戦.png
再掲 黒:村上 白:ベルク  白番

ここでベルクは白a8→黒f8→白h7。これは右下一帯を白にするうまい手順なのですが、次に黒g1で逆偶数理論になり、残り3個所全てで手止まりを打った黒が2石勝ちになりました。

マシアス戦②.png

正解は白g2! なかなか気づきにくい手ですが、確かにこう打たれると4隅は全て2個空きで、どこに黒が打っても白が手止まりを打ちます。つまり「黒→→黒→→黒→→黒→」ですね。白g2のもう一つのメリットはg7を白くして左上に白が打てるようにしている点です。白g2以下は黒h1→白a1→黒g1→白a2→黒f8→白h7→黒a7→白a8で白の4石勝ちになります。

山川さんと谷田さんのコメントにもありますが、自分がかつて同じような局面を経験していると正解が見つけ易いですね。私も実は昔この筋を見たことがあります。

Marriage of the Eel.png
黒:Marc Tastet 白:Graham Brightwell  黒番

これは1989年夏号のイギリスオセロ連盟機関紙の表紙に載っている局面で、最善手順で進めると今回のベルク戦と同じ筋が現れます。非常に難しい局面ですが、ぜひ考えてみて下さい。



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ベルク戦

マシアス戦.png
黒:村上 白:マシアス・ベルク  白番

前回の投稿で「52が好手!」と書いたのですが、実はこれは間違いで52が敗着でした。白はここでどう打つべきでしょうか?


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流山オープン

日曜日は流山オープンに参加しました。途中からマシアスと待ち合わせて一緒に行動します。「今日は何人ぐらい参加しますか?」と彼が聞くので、「30~40人でしょう」と言うと「世界選手権以外に、ヨーロッパの大会で30人を超えることはほとんどありません」と非常に驚いていました。


1回戦
●菱山裕一 Hishiyama Yuichi
○村上 健 Murakami Takeshi

26は斜めが返らない時に打ちたかったのですが、ここはa5の方が良かったようです。33はf1が嫌でした。白がe1に入ると斜めが返り、白b1は上辺に悪形。手を抜くと黒e1で手得されます。43で黒はどこに打つべきでしょうか?

正解は黒g8。次にd7~g4の斜めラインを通す黒h4が好手なので、白はh4→黒h3、あるいは白h6→黒h7と打ってから左下の5個空きに打つことになります。しかし白b8と打っても、あるいは白c8→黒b8→白b7と打っても、黒にはまだ右辺に手が残っています。これなら黒やや優勢でした。

実戦の43が敗着。白44と打たれてみると、以後黒がどのように打っても偶数理論の効く形になってしまいました。



2回戦
●三屋伸明 Mitsuya Nobuaki
○村上 健 Murakami Takeshi

この試合は好局です。24~26は私の好きな辺取り種石消し作戦。白はh1の隅を取られると大敗ですが、黒も種石がないためなかなか攻めが効きません。33でb2は、白a4で黒がc1に当てられなくなるため駄目です。35でb2も白a3でやはりストーナーはかからないのですが、この展開で次に黒g6→白a1とすればa2の余裕手もあり黒の簡明な勝ちでした。黒の種石不足を利用して白が勝ったと思ったのですが…。読者の皆さんは54でどこに打ちますか?

「双方が打てる一個空きには先着せよ」という終盤の金言があります。残り時間が僅かだった私はほとんど機械的にこの格言通りに54a5と打ちました。これで白が勝っていると思ったのですが、並べてみれば分かるようにブラックラインの黒通しが効いて黒の快勝に。

54の正解は白h6! 以下a5→白パス→黒b2→白a1→黒a2→白パス→黒g2→白h1で白の8石勝ちです。ゼブラにこの手順を教わって愕然としました。b7の白石が要だったのですね。。。



3回戦
●香取通浩 Katori Michihiro
○村上 健 Murakami Takeshi

香取四段は非常に強く、私はいつも苦戦します。25は白の打ちたい所に先着する好手。26は第一感b5ですが、黒f1からb6を狙われて自信が持てませんでした。28はb6がベター。以後白はどんどん苦しくなります。37はどこが良いでしょうか?

実戦37(g7)が絶好手! 38はなんとかh8に打つための苦しい限りのX打ち。そして39。この手は次に黒a2→a1の連打を狙った好手に見えるのですが、なんと20石差損の悪手だというのだから分からないものです。正解は平凡な39a1。次に白a2なら黒f1と取るのが絶妙手順。次に白が予定通りh8と隅を取るとc列が白一色になり黒c1→b1の連打があります! これはなかなか浮かびませんね…。40~43は全て最善手で引き分けの形勢。そしてc8が2石損。理由はよく分かりませんがb7が最善とのこと。45でどう打つべきでしょうか?

これも人間にはまず読めないと思うのですが、正解は黒h7! 右辺の2個空き(h5とh7)は、どちらかに白が打てば他方に黒が割り込めます。しかし実際にはg7の白石を白のまま残すのは難しく、g7が黒になると白h5→h7、あるいは白h7→白h5の連打が狙えて、黒はまずその連打を防ぐことはできません。そして黒h7→白h5ならば右上が白の打てない5個空きになります。なので黒h7の後に白h5とは打ちにくい。以上のことから45でh7と非常に打ちにくい場所に敢えて打つのが正しいようです。以下白d8(奇数空きに先着する手)→黒a1→白b1→黒f1→白h5とほぼ一本道ですが、次に黒g2とX打ちし、白がh2でもg1でも右上の連打を含みにして黒が僅かにリード、ということのようです。いやぁ、難しいですね…。実戦45が敗着で、以下は比較的簡明な白の勝ち局面になりました。



4回戦
●村上 健 Murakami Takeshi
○マシアス・ベルク Matthias Berg

今回マシアスと会うのは2回目で、最初は2000年の世界選手権(コペンハーゲン)でした。しかしその時は当たらなかったので、これが彼との初めての公式戦となります。私の好きな序盤から26で白が長考。f8と当てるかg8と離すか迷ったそうです。ゼブラの評価ではどちらもほぼ同じで、形勢は互角。32は好手。35ではd1に打ちたいところですが、白a7と打たれるのを嫌ってb7に先着。38は白a8→黒f8→白f1も有力。非常に微妙な終盤戦に突入しました。

51の第一感は黒f8。以下白a8→黒a7で、次に白g2なら黒h7!が好手。しかし白はg2と打つ前に白h7!→黒h8と交換してからg2で偶数理論に入ります。これで足りるかどうか自信がなかったので次に51h8を考えました。以下白h7→黒g1…を数えて余裕で黒が足りていたのでh8に着手。しかし白の次の手を見落としていました…。

52が好手! 次の黒f8は必然で、この交換を入れてから白h7と打たれて右下の石の残り具合が黒h8→白h7の時とは全然違います。「逆転負けしたか」と思ったのですが、なんとも幸運なことに2石足りていました。



5回戦
●山川高志 Yamakawa Takashi
○村上 健 Murakami Takeshi

最近よく打っている序盤です。「24はb1も有力ですよ」と局後に山川五段。しかしなかなか恐い手です。30ではe7やg6も考えたのですが、以下黒h4→白h5→黒g2!とブラックラインを通されると苦しいと思い却下。32~36が恐らく敗着。一見うまそうな手順に見えますが、左上方面に白の種石がほとんどなく白は攻めの手掛かりを失ってしまいました。

32では白g6→黒h4→白h5→黒h6→白h7→黒g2→白e8…でまだ粘れていました。白38となった形はほとんど黒必勝。黒は10分ぐらい残っていたのですが、ここから全ての手にたっぷり時間をかけて結局20分をほとんど使い切って寄せました。間違えようのなさそうな局面で、僅かな逆転の種も蒔かないように徹底的に読む姿勢に山川六段の充実ぶりを感じました。



6回戦
●村上 健 Murakami Takeshi
○金子昴大 Kaneko Koudai

金子三段は麻布オセロ部の部長です。山川六段に続き麻布対決になりました。この試合は35で迷いました。d2も有力だと思ったのですが、次白b3で白やや優勢のようです。非常に難しい中盤戦ですが、読者の皆さんは37でどこに打ちますか?

正解はなんとc7! この手は全く考えませんでした。以下白b6なら白黒a7!→白d2→黒b2!(白d2が先でも黒b2!で同じ展開になります) なんという大胆不敵な手順でしょうか? 次に白b7なら黒a6で白はc8に当てられずストーナーが成立しないのです。

37c7のあとに白f1やg1も考えられますが、いずれも黒から凌ぎの筋があります(余りにも数が多いので省略)。とにかく37c7なら引き分けの形勢でした。これはちょっと人間の能力を超えていますね。実戦37以降も頑張ったのですが、金子三段の応手が非常に的確で逆転機は訪れず。参りました…。

結局私もマシアスも3勝3敗でした。優勝は長尾広人六段。彼のような努力家のベテランが優勝するのはとても嬉しいですね。大会後は20人近いオセラーで食事をしました。マシアスを囲んで色々なゲームやおしゃべりを楽しみ、自宅に着いた時は11時を過ぎていました。


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昨日は雪でした。子供たちが大喜びで、雪合戦をしたり雪だるまを作ったりかまくらを作ったりしました。

P1040270.jpg

かまくらは結局屋根の部分が出来ずに青天井です。


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流山オープン

明後日は流山オープンに参加する予定です。

来日中のマシアス・ベルク選手も参加するそうなので楽しみです。
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終盤5個空き・解答

田中さん、こしあんさん、NoNameさん、コメントありがとうございます!

詰めオセロ.png
再掲 白番 最善手順は?

初手g8は明らかに損なので、初手はa1とc1しかありません。しかしその二つを比べるとどう見ても初手a1の方が得に見えます。

こしあんさんのコメントに「どうせ白が取れるホワイトライン」とありますが、これがこの局面のポイントをずばり表していますね。つまり、黒がh1と隅を取って上辺と右辺を確定させた後、最後に右下を黒がどのように寄せるかを考えると、黒h8→白g8よりも、黒g8→白h8でg列を取った方が明らかに得です。ということは「最後に白h8と打った時にホワイトラインは全て白のものになる」のです。この事実に気がつくかどうかが、この局面で最善手を打てるかどうかの分かれ道になるような気がします。

それでは白a1から始めた場合と、白c1から始めた場合の展開を見てみましょう。

詰めオセロ①.png
初手a1の場合

詰めオセロ②.png

詰めオセロ③.png

詰めオセロ④.png

詰めオセロ⑤.png
白2石負けとなりました。

詰めオセロ⑥.png
初手c1の場合

詰めオセロ⑦.png

詰めオセロ⑧.png

詰めオセロ⑨.png

詰めオセロ⑩.png
白2石勝ちとなりました。

どちらの手順もホワイトラインは全て白のものになっていますが、2番目の手順ではc4とc5も白になっています。これが勝敗を分ける差になるのでした。


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終盤5個空き

FFORUM(フランスオセロ連盟の機関紙)の1999年冬号に面白い局面がありました。

詰めオセロ.png
白番 最善手順は?

これは私は解けませんでした。たった5個空きで選択肢も少ないというのに…。皆さんもぜひ考えてみて下さい。


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神奈川オープン



1回戦
●白井宇京 Shirai Ukyo
○村上 健 Murakami Takeshi

24で迷いました。普通はe6の窪みに埋める所ですが、それには黒d7です。次に白の良い手が見つかりません。結局実戦の24~26と打ち、次に黒がd7の白石を返せば白g4→g5の連打で打てると思いました。しかし黒は27~29! これが不安定な形ながらもd7の白石を残す粘りの好手順。30もg5かe7かで迷いました。結局e7を選択。31黒f7なら白a4→黒a6→白c7と打ち、b7のウイング攻めを残す狙いです。31はその狙いを外した手。ここまで黒の手には全く緩みがありません。後で聞いたところでは白井さんはオセロを始めてからまだ一年だそうです。すごい才能だと思いました。32は白d8→黒f7→白a4→黒a6→白c7→黒f8→白b7を考えたのですが、そこで黒h3と打たれると自信がありませんでした。しかしこの展開なら最後h3の次に白g8が好手で白僅かに優勢。しかし黒h3の代わりに黒h2!なら黒+2形勢。実質的な敗着は38。ここはg7ならもう少し粘れました。39以降は白どうしよもありません。黒の着手にミスらしいミスは見当たりません。実に強いですね。完敗です。



2回戦
●村上 健 Murakami Takeshi
○柴田健一郎 Shibata Ken-ichiro

2回戦は実に懐かしい人との対戦となりました。まだ新宿のコスモでオセロの練習会や大会をしていた時代に関東オープンA級で何回か対戦した柴田三段です。もう20年くらいも前の話で、今では柴田三段は50台後半、私も48歳です。時の流れを感じました。

さて試合ですが、20がやや疑問。ここは白a3でe3を狙うのが好手でした。黒がそこに先着すると多方向の石を返すことになります。24は白g4が良さそうです。次に黒c8が嫌な手ですが、それなら白a5!が好手でd8の割り込みとe3の好所が見合い。28はh4の方が良かったかもしれません。29が急所で、白h2と取ると黒g3に埋められます。しかしどうも白はそう打つしかなかったようです。実戦32以降は黒勝勢となりました。



3回戦
●松谷信平 Matsutani Shinpei
○村上 健 Murakami Takeshi

29のA打ちが強手で以下白は長考に次ぐ長考を強いられました。下辺方面で手止まりを打って黒に手を渡しても、黒にはf2→白e2→黒e1!という手稼ぎがあるため、白は非常に危険な状態です。特に悩んだのが34。読者の皆さんならどこに打ちますか?

私の選んだのは白g8! 以下39までで白が詰んでいるように見えますが、そこで40が勝負手。h7に黒の余裕手を与えても、ホワイトラインの白通しを守り切って勝とうという作戦です。これは負けると大敗になる非常に怖い打ち方なのですが、ゼブラによるとg8は最善で白+6形勢とのことです。あとは両者時間を使っての読み合い。松谷四段は47でホワイトラインが切れると読んでいたようですが、48が好手で切れません。白の快勝になりました。



4回戦
●石崎 光 Ishizaki Hikaru
○村上 健 Murakami Takeshi

石崎六段との対戦も久しぶりです。彼と私は同い年で、やはり20年以上も前から対戦しています。石崎六段得意のバッファロー定石でスタート。15が悪手。ここは黒h5→白h4→黒h3→白2→黒g6なら互角でした。16が好手で以下白大優勢に。しかし中盤以降私が乱れます。まず30が緩手。ここはやはりa4と種石を抜くべきでした。私は互角や劣勢の時はよく種石を抜くのですが、優勢の時は慎重になって石を沢山取るのを控えることがあります。この試合はそのような考え方がよくなかったようです。31~33が好手順で雲行きが怪しくなってきました。敗着は40。ここはa7なら白+2だそうですが、とても勝ち切れそうにありません。読者の皆さんはぜひ41以降の石崎六段の打ち回しを参考にして下さい。逆偶数理論を活用した黒の勝ち方の見本です。



5回戦
●高橋 永 Takahashi Hisashi
○村上 健 Murakami Takeshi

高橋三段には2勝3敗と負け越しているので、なんとかイーブンにすべく頑張ろうと思いました。21までは以前佐脇裕輔五段と打ったことがあります。その時は26c7と打ったのですが、以下黒d7→白e6→黒a3…で不利になってしまいました。今日はその時の反省を生かして22a5と打ちました。27が悪手。e5の白石を消して白g3と打たれるのが辛いので、ここは黒c1から黒a6を狙うべきでした。29もc1ならまだ粘れます(白g4の時に黒g5と打てる)。30以降は白優勢。32でa7は黒に色々と左上方面の攻めを与えて紛れるので、左辺は手を抜くのが正解。38では白c1→黒g1→白h3→黒h4→白g7のストーナーが目につきますが、白c1の次に上辺を放置して黒a4→白a1→黒g2と打たれると紛れるような気がしたので実戦38と左辺に割り込みました。以下は石損をしつつも安全に勝ち切ることができました。



6回戦
●村上 健 Murakami Takeshi
○三屋伸明 Mitsuya Nobuaki

この試合は大激戦となりました。品川チャンレンジカップの時は19でa5と打ったのですが、今日は変化。黒がどんどん辺を取っていく展開に。やや不利かとは思いましたが、色々な罠を仕掛けて粘ります。白は有利そうですが、なかなか簡単には勝てません。お互いに緩手を打ち合いながら迎えた54までの局面。読者の皆さんは55でどこに打ちますか?

ここはh2が絶妙手! 以下白h1→黒a1→白a8→黒a3→白b7で黒の2石勝ちでした。しかし既に持ち時間が数秒しかなかった私はノータイムでh1へ。以下は双方最善です。これはまさに血沸き肉躍る最高の試合でした。

結局3勝3敗と平凡な成績でしたが、良い試合が多く非常に充実した一日でした。優勝は全勝の鳴海三段。四段に昇段しました。おめでとうございます! 会場では大きな拍手がなかなか鳴り止まず、表彰式の後はクラッカーが鳴り響きました。みんなに慕われる鳴海選手の人柄がにじみ出ているような大会風景でした。


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品川ニューイヤーズカップ

今日は品川ニューイヤーズカップに参加しました。


1回戦
●菱山裕一 Hishiyama Yuichi
○村上 健 Murakami Takeshi

19が壁を作る悪手。ここはf6でこれからの勝負でした。白有利になったものの、なかなか決め手が見つからず終盤ずいぶん時間を使いました。石損しているような気もしたのですが、ゼブラの分析によれば40手目以降双方最善!でした。



2回戦
●大島祐輔 Ohshima Yusuke
○村上 健 Murakami Takeshi

黒のどれが悪手だったのか判然としないのですが、徐々に白優勢となりました。



3回戦
●土屋正太郎 Tsuchiya Shotaro
○村上 健 Murakami Takeshi

白16が疑問手。ここは第一感白c6だったのですが、その後黒d7と打たれて次の手がないと判断してしまいました。しかし16c6→黒d7→白g5で良かったようです。21~25が好手順で白かなり苦しくなったのですが、黒29~31は疑問。左辺に手をつけず29h4で黒優勢。しかし私も32が功を焦った悪手。ここは白h6で問題ありません。その後白g6でc2の黒石を抜き、白f1でe2とf2の黒石を抜けば白a1→a2の連打があります。実戦ももちろんそれを狙ったのですが、ホワイトラインが切れなくなってしまいました。白は綱渡りのような危険な状態です。黒は43でどう打つべきでしょうか? 勝てる手は一手しかありません。

43は黒g1!→白h1→黒h6なら黒勝ちなのですが、あとの展開が非常に難しく高段者でもなかなか読み切れないでしょう。実戦43以降は比較的安全に白が勝つことができました。



4回戦
●伊藤純哉 Ito Jun-ya
○村上 健 Murakami Takeshi

この試合は好局でした。伊藤六段は31で大長考。10分以上考えてh6へ。しかしここはc1→白b1→黒a1→白a2→黒b2→白h4→黒f7…でやや黒有利だそうです。以降白優勢になったのですが、44が大悪手の敗着。実は白g7→黒f7→白f8の時に斜めが返らないと勘違いしていました。45はf7やb8!(江崎六段指摘の一手)で白勝ちでした。



5回戦
●土屋諒輔 Tsuchiya Ryousuke
○村上 健 Murakami Takeshi

27が悪手。ここはe1で互角でした。実戦は30があまりにも好所過ぎました。



6回戦
●末國 誠 Suekuni Makoto
○村上 健 Murakami Takeshi

末國九段との対戦は久しぶりです。非常に難解な戦いとなりました。実質的な敗着は41。ここはg3なら白僅か+2。42以降は白が比較的安全に勝ち切りました。



7回戦
●田中厚志 Tanaka Atsushi
○村上 健 Murakami Takeshi

この試合は田中五段のうまさが光ります。微妙な終盤で私の勘違いが…。52a1→黒b1→白a8の時にc7~g3の斜めラインが黒一色になると思ってしまいました。しかしa1と打った時にこのラインに白石が載るので、普通に52a1ならばまだまだチャンスがありました。実戦52以降は黒の完勝です。

伊藤戦と田中戦の読み落としが悔やまれますが、5勝2敗で第6位と好成績を取ることができました。大会後は末國九段と小塚五段で夕食。非常に楽しい一日でした。大会を開催・運営して下さった中島さん御夫妻、どうもありがとうございました。


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