品川トリオオープン②


2回戦
●中島哲也 Nakajima Tetsuya
○村上 健 Murakami Takeshi

2回戦は「大富豪チーム」の中島八段。中島八段相手に白を持つと大苦戦して結局負けることが多いのですが、今回はなぜか一方的な優勢になってしまいました。黒は21が悪かったようです。ここに打ってしまうと後に白h3が好手となり、黒はd1→白g1で白にb1の余裕手を与えるか、白d1→黒b1で上辺に悪形のウイングを作らせられるかの選択を迫られることになりますが、どちらを選択しても黒の苦しい形です。従って21では上辺ではなくb6やf5などに打つ方が良く、これなら互角だったようです。


3回戦
●村上 健 Murakami Takeshi
○大森敬太 Ohmori Keita

3回戦は「ポニーテールに塩チーム」の大森五段。この試合はまず序盤14に度肝を抜かれました。沢山返して一見悪手なのですが、なかなか黒にも上手い返し技がありません。18ではf8を恐れていました。g6だったので、実戦の展開でまだこれからと思いました。29は唯一の粘りの手。ここでg7に打つと白c2!から順番にg6、g5、g4の黒石を抜かれて白にh8→g8の連打を与えて勝てません。30ではa6が一番嫌でした。33はこの一手だと思っていたのですが、実は悪手。ここは黒g7が正しく、左辺方面が埋まってる関係で白が無理やりc2からg列の種石を抜いて右下を連打しても、白が大きな壁を作るために黒が勝てるそうです。これはとても私には読めません。さて白は34でどこに打つべきでしょうか?

唯一の勝ち手は白g8! これは黒a7で黒勝ちと私も大森五段も読んでいたのですが、実は33g8→黒a7→白a5!→黒a4→白f2!で白優勢でした。白a5の時にg5の黒石が消えているのが大きく、黒はここでf1しかありません(ここで黒e2は白e1と抜かれて終わりです)。以下白e2以降色々変化はありますが白の優勢なのでした。難しいものですねぇ。35は最善手。以下微妙な展開です。45は悪手。ここはa4が最善ですが、白f1で普通に偶数になるためまず切り捨てる手でしょう。実は45a4→白f1なら黒d1→白c1→黒a2!→白a1→黒a7!→白a8→黒h2!→白h1→黒g1→白g2→黒b2!という芸術的な手順で10石勝ちでした。実質的な敗着は白50。ここは白c1なら黒の手が難しく逆転の可能性が多分にありました。51以下は一本道で黒の勝ちとなりました。


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品川トリオオープン

昨日は品川トリオオープンに参加しました。21チーム63名と大盛況の大会でした。私は麻布オセロ部部長の金子君と会計の田坂君と3人で「麻布学園オセロ部チーム」として参加しました。


1回戦
●村上 健 Murakami Takeshi
○井本 渉 Imoto Wataru

1回戦は「婚活チーム」の井本三段。序盤の19はこの一手だと思ったのですが悪手。ここはd2と打てば互角だったようです。20が絶好手で苦しくなりました。22はg6で厳しいと思っていたのですが、白は見逃してc7。これで振り出しに戻ったのですが27が疑問。ここは黒b8と取るべきで、以下白g8なら黒e8、白f8なら黒b6で黒打てていました。右下隅を捨てたのは大局感が悪く黒苦戦。しかし34が再び疑問手。白はどう打つべきでしょうか?

正解は34a6! これなら次黒h4に対して白h7と打てます。実戦は黒にh4とh7の両方を打たれて損でした。36は右下の3個空きに先着する当然の手ですが、「黒からg8とh7を連打されないように打つ」という制約を抱えることになりました。以降微妙な終盤戦が続きます。さて52はどこに打つべきでしょうか?

52の正解は白h7! 白から打てない1個空きを作る打ちづらい手ですが、黒がその1個空きを温存すると白g1!で白はg列を確保します。それを嫌って黒g8(最善)なら白b7で綺麗に偶数形。これなら白2石勝ちの形勢でした。52以降は一本道です。58で白g1なら黒はg8→h7の連打です。かといってそれを避けて白h7→黒g8→白g1では白はg列を取れません。この右下と右上の3個空きが黒に都合の良いようになっていたお陰で勝つことができました。

2回戦以降はまた後で。



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